土木工学部門

  • エレクトレット振動発電と無線電送による異常検知技術の研究開発

    インフラ構造物の状態および環境のセンシングが可能なバッテリレス異常検知デバイスを開発し、無線エネルギーおよびデータ通信プラットフォームを構築する。特に、環境振動発電により駆動するエレクトレットMEMSセンサが自立的に検出した構造物の劣化や損傷および環境や不具合に関する情報をマイクロ波空間伝送(WPDT)技術によるIoTネットワークによりモニタリングできるシステムを実現する。これにより、常時および緊急時を問わずフェーズフリーに対応可能な、インフラ構造物および附属設備を対象としたシームレスなモニタリングプラットフォームを社会実装する。

  • 3DPコンクリートの階層的構造形成に基づく材料挙動と力学性能の解明

    本研究では、3DPコンクリートの積層時において一次構造となるフィラメント内部の材料分離の発生(材料幾何の微視的領域の“不均質性”)と、積層経路に基づく界面と層間空隙の形成(構造幾何の巨視的領域の“不均一性”)による積層体内部の高次構造を解明し、3DPコンクリートがマルチスケールな材料物性と力学特性を持つ階層的材料であることを説明する。不均質性(≒材料幾何)と不均一性(≒構造幾何)が幾何パラメータとして三次元情報に内包される学術的知識を、3DPコンクリート技術の根幹として体系化し、材料と構造の階層的な組織形成による3DPコンクリートの力学特性と破壊形式を紐解く。

  • 脱炭素社会で多様化するコンクリートの微細組織の解明に向けた放射線技術の開発

    建設主幹材料であるコンクリートは、人類が扱う物質として、水の次に膨大な量になります。地球規模で環境影響が大きいコンクリートに対して、脱炭素社会の実現に向けて、強度や耐久性を損なうことなく、製造に伴う二酸化炭素などの発生を抑制する新しいコンクリートの開発に向けて、先進的放射線技術を用いた超微細レベルから研究します。

  • 放射性核種を含む再生骨材を用いたコンクリート中の放射性元素の移行

    放射性コンクリート廃棄物を再利用する手法として、汚染された再生骨材を新たなコンクリートに使用する可能性を検討している。ストロンチウムとセシウムを含む模擬汚染再生骨材を用いたコンクリートにおいて、核種のセメントマトリックス内への移行を実験的に観察するとともに、長期的な数値シミュレーションモデルを構築している。これにより、放射性コンクリート廃棄物の合理的で安全かつ有効な減容化を提案する。

  • 土水連成三次元弾塑性有限要素解析を用いた杭基礎一体型鋼管集成橋脚の耐震性能評価

    複数の鋼管と杭を直接つないだ新しい橋脚基礎は、従来型と同等以上の耐震性能を小型模型の実験で確認されました。今後、実際の地震の揺れ方に近い条件での数値解析を行い、この構造の特徴や安全性をさらに詳しく評価し、より合理的な橋脚設計につなげることを目指します。

  • 2007年新潟県中越沖地震による軟弱粘土の地震後長期沈下に関する研究

    2007年の中越沖地震で、柏崎市新橋地区の軟弱粘土層に長期沈下が発生しました。調査により、この粘土は構造が発達し圧縮性が高く、地震後の水圧上昇と圧密の遅れにより沈下しやすいことが判明。数値解析で地盤挙動を再現し、将来の沈下予測に有用な知見を得ました。