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  • 空気中における有機リチウム化合物の生成と応用のための金属リチウムのメカノケミカル活性化

    本研究では、ボールミルという粉砕機を⽤いることで実験操作を簡便化し、空気下・室温で有機溶媒をほとんど使⽤せずに、有機リチウム試薬を調製し、有機合成に利⽤することに成功しました。具体的には、ボールミルで活性化された⾦属リチウムが、迅速に有機ハロゲン化物と反応し、有機リチウム試薬を⽣成することを⾒出しました。

  • The Detail Matters: Unveiling Overlooked Parameters in the Mechanochemical Synthesis of Solid Electrolytes

    メカノケミカル合成前に試薬を乳鉢と乳棒で短時間手混合するだけで、固体電解質の性能が劇的に向上。
    手混合により結晶化挙動が変化し、固体電解質のイオン伝導度が最大で1桁向上。
    この発見は、効率的・論理的な新規電解質材料の探索、ひいては全固体電池開発の加速に繋がる。

  • フォノニック結晶における超高周波数バレー偏極モードのイメージング

    2次元トポロジカルフォノニック結晶中のサブGHz音響波を光学的測定と数値シミュレーションにより調べた。試料は、渦状の位相発展パターンを持つバレー偏極モードを持ち、鏡像関係にある二つの構造の接合面には局在導波路モードが現れる。測定では急峻な曲がりを持つ接合面においても高効率の伝播が観測され、トポロジカルに保護された伝播が実現されている。

  • 種々の炭素質物質から調製した活性炭の細孔性状とCO₂吸着性能

    炭素源としてバイオマスと石炭、窒素ソースとしてメラミン、賦活剤としてK₂CO₃を用いて活性炭を製造したところ、低炭化度かつ低灰分の炭素源ほど細孔が発達し、その表面積とミクロ細孔容積がCO₂吸着能に影響を与えることを明らかにした。また、CO₂吸着に最適なミクロ細孔径は0.5~1.2 nmであることが示された。この結果は、高CO₂吸着能を持つ活性炭の製造指針の確立に繋がると期待される。

  • 塩素化と酸化を組み合わせた乾式処理による使用済みリチウムイオン電池正極材モデルからのLi,Ni,Co,Mnの選択的分離

    使用済みリチウムイオン電池正極材(LiNiO₂、LiCoO₂、LiMn₂O₄、及び、それらの複合組成)から有価金属(Li、Ni、Co、Mn)を選択的に回収する技術を開発した。具体的には、LiNiO₂、LiCoO₂及びLiMn₂O₄を600℃まで塩素化処理した後、1300℃まで空気酸化するとLiとNi、Co、Mnを選択的に分離できることを見出した。本論文は、カナダのAdvances in Engineering選考委員会により、Key Scientific Articleに選出され、高く評価されている。

  • 塩素化処理による下水汚泥炭化物からのリン回収

    「いのちの元素」、「産業の栄養素」と呼ばれるリンを下水汚泥から塩化リンとして回収する手法を見出した。具体的には、先ずハンドリング性の向上のため下水汚泥を炭素化し、次いで得られた炭化物を500℃で塩素化し、最後に冷却堆積法で塩化リンと不純物を分離する簡便な下水汚泥再資源化技術を開発した。本法は下水汚泥焼却灰・家畜糞・製鋼スラグ等にも応用可能である。

  • Investigation of Single Ammonia Droplet Evaporation Characteristics Under High Temperature and Pressure Conditions

    アンモニアはCO₂排出量を大幅に減らすための代替燃料として有望であるが、その効率的な利用のためには、液体のまま直接噴霧して燃焼利用するための技術開発が必要となる。本研究では、世界で初めて高温高圧条件下におけるアンモニア液滴の蒸発特性を明らかにするとともに、アンモニア噴霧燃焼技術開発に必要な液滴蒸発データを取得した。

  • α-Al₂O3(0001)/α-Cr₂O₃(0001)界面における水素同位体の拡散抑制メカニズムの解明

    水素は金属材料を脆くする水素脆化を引き起こすため、燃料電池や核融合などの水素エネルギーの普及には構造材料中への水素の侵入を防ぐための方策が必要です。本研究では、水素の拡散を防ぐことができる複数のセラミックス膜を重ねて金属材料表面へコーティングすることで、金属材料への水素の侵入を効果的に防ぐメカニズムを明らかにしました。

  • Effect of Wet−dry Cycles and Water-to-cement Ratios on Cement Paste Carbonation

    セメント産業から排出されるCO₂量は全体の約8%で、廃コンクリートの促進炭酸化技術に関する研究が求められている。本研究では、乾湿繰り返しがセメント硬化体の炭酸化に及ぼす影響を分析した。その結果、乾湿繰り返し環境下でのCO₂吸収量は、一定湿度の約2倍であり、炭酸化28日でのCO₂吸収量は、セメント製造時の年間CO₂排出量の約17%を占めた。

  • 富栄養湖底泥からのリン酸イオン溶出速度を定量可能な底泥埋込型パッシブサンプラーの開発

    湖沼底泥から溶出するリン酸イオンの溶出速度を定量するため、新規サンプラーを開発した。サンプラーを原位置で湖沼底泥に埋め込むことで、底泥-水界面付近のリン酸イオン濃度分布が得られる。さらに、得られたデータからリン酸イオン溶出速度が算出できる。開発したサンプラーは湖沼水環境の評価と保全に活用が期待される。