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  • 超流動滴下:連続時間結晶の新たな類似物

    超流動ヘリウムでは、液滴がぽたぽたと垂れる時間間隔が一定になることが分かった。これは超流動滴下系が時間結晶性を示すことを示唆している。この規則的な滴下は、カップの底面から垂れ下がる液滴の縁が自由に動くときのみ現れた。縁の自由な運動は粘性のある通常液体では実現しないため、粘性の無い超流動液体でのみ可能な特異な滴下過程と言える。

  • 3D-RBSMによる3Dプリンティングコンクリートの異方性圧縮挙動及び引抜性能のメソスケール解析

    本研究は、3D剛体バネモデル(RBSM)を用い、鉄筋入り3Dプリンタコンクリートの異方性を分析しました。解析の結果、積層界面の空隙が性能に影響し、積層平行方向の載荷は高い圧縮・付着強度を示す一方、垂直方向は界面の弱部により性能が低下することが判明しました。本成果は、構造最適化に向けた予測枠組みを提供します。

  • 置換基効果が及ぼす電子環状反応への影響: 分子振動のインパルシブ励起によって誘起される α-フェランドレンの超高速開環

    光で環状分子が直線構造に変わる反応は生命や材料機能に重要です。本研究では、α-フェランドレンという香料に用いられる分子において、置換基が開環反応をどう変えるかを明らかにしました。超短光パルスにより分子振動が周期的に励起され、反応は一気に進まず段階的に進行します。置換基の大きさと重さが反応経路を制御することを示しました。

  • 40–70 eV 領域の M吸収端 XMCD のためのパラジウム鏡による広帯域位相遅延

    磁性材料はデータ記録や次世代電子技術に不可欠です。本研究では、磁性を元素ごとに調べるための特殊な光を、パラジウム鏡で効率よく作れることを示しました。従来より安定で構造も簡単になり、複数の磁性元素を同時に観測できます。新しい磁性材料研究を支える重要な技術です。

  • 確率的相関を考慮したネットワークにおける信頼性経路探索問題:ハイパーグラフ上の線形計画法問題

    NP困難な問題として知られる信頼性経路探索問題は、本研究で開発したハイパーグラフ上では、容易に求解可能な線形計画法問題として表現できることを世界で初めて証明した。未だ解決していない数学の7大難問であるP vs NP問題に対して重要な知見を与える研究である。

  • 純ヘリウム直流グロー放電の陽極表面上で観測された自己組織化発光パターン形成

    大気圧直流グロー放電生成時、陽極表面に観測される発光の自己組織化現象のメカニズム解明のために純He環境で気圧を変化させながら発光パターンを調査した。その結果発光パターンは圧力pと電極間距離dの積pdが高いときに現れることがわかった。今後、数学分野で自己組織化現象を得る手法である反応拡散系へ繋げていく。

  • 基本解近似解法を用いたEringenによる非局所弾性体のSH波動散乱解析

    Eringenによる非局所弾性体は、古典弾性論では取り扱いが困難な現象を解析可能にする力学モデルである。本研究では、メッシュフリー法のひとつである基本解近似解法を用いて、非局所弾性体に対する波動散乱解析を行った。非局所弾性体に特有な表面力作用素の解析表現を導出し、超音波非破壊検査において重要となる散乱特性を評価した。

  • ポリマー電解質燃料電池における水素ガスの循環による軽水素濃縮

    重水素分離を行うため、ガス循環システムを備えた高分子電解質燃料電池(PEFC)が用いられた。水素ガスタンクをガス循環ラインに組み込むことで、大幅なH濃縮が達成された。燃料電池の発電中、水素ガス中のH濃縮が進み、高い分離係数が得られた。これは気相化学交換反応による分離効率が向上が考えられた。

  • フォノニック結晶における超高周波数バレー偏極モードのイメージング

    2次元トポロジカルフォノニック結晶中のサブGHz音響波を光学的測定と数値シミュレーションにより調べた。試料は、渦状の位相発展パターンを持つバレー偏極モードを持ち、鏡像関係にある二つの構造の接合面には局在導波路モードが現れる。測定では急峻な曲がりを持つ接合面においても高効率の伝播が観測され、トポロジカルに保護された伝播が実現されている。

  • 種々の炭素質物質から調製した活性炭の細孔性状とCO₂吸着性能

    炭素源としてバイオマスと石炭、窒素ソースとしてメラミン、賦活剤としてK₂CO₃を用いて活性炭を製造したところ、低炭化度かつ低灰分の炭素源ほど細孔が発達し、その表面積とミクロ細孔容積がCO₂吸着能に影響を与えることを明らかにした。また、CO₂吸着に最適なミクロ細孔径は0.5~1.2 nmであることが示された。この結果は、高CO₂吸着能を持つ活性炭の製造指針の確立に繋がると期待される。