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  • モード分解を用いた流体構造連成の時空間モード抽出

    流体構造連成解析で得られた構造変形の時空間モードを動的モード分解によって抽出する手法を提案した。これを用いることで、流体による力が大きな構造変形を伴うような対象、たとえば柔軟構造エアロシェルなど、に対して、主要な構造変形モードを明らかにすることができるようになった。

  • メタン+プロパン混合ガスハイドレートの核生成確率の組成依存性

    ガスハイドレートは天然ガス等を大量に含む「燃える氷」として知られ、将来の国産天然ガス資源の一つとして注目されている。この物質を天然ガスの貯蔵・輸送媒体として利用するため、生成制御の難しい核生成に関する研究を行っている。本研究はその核生成率が組成に依存することを見出し、ガスハイドレート核生成メカニズムを明らかにした。

  • 放射性核種を含む再生骨材を用いたコンクリート中の放射性元素の移行

    放射性コンクリート廃棄物を再利用する手法として、汚染された再生骨材を新たなコンクリートに使用する可能性を検討している。ストロンチウムとセシウムを含む模擬汚染再生骨材を用いたコンクリートにおいて、核種のセメントマトリックス内への移行を実験的に観察するとともに、長期的な数値シミュレーションモデルを構築している。これにより、放射性コンクリート廃棄物の合理的で安全かつ有効な減容化を提案する。

  • イガイ接着タンパク質を用いたマイクロプラスチックの磁力回収

    ムラサキイガイの足に存在する接着タンパク質は、鉄(無機物)からプラスチック(有機物)まで幅広い物質に接着することができる。接着タンパク質の“何にでもくっつく性質”を利用して、マイクロプラスチックと磁性微粒子を複合化した。その複合体は磁力による回収が可能であり、水溶液中のマイクロプラスチックを99%以上の効率で除去することができた。

  • β-(BEDT-TTF)₂I₃における有機分子の配座秩序に依存した光誘起金属-絶縁体相分離

    本研究では超高速スイッチングデバイスの基礎となる光誘起相分離(PIPS)に対する有機分子の配座秩序の役割を調査した。その結果、PIPSは部分秩序相では150K以下、均一秩序相では75K以下で起こることがわかった。この結果は、配座秩序がPIPSの発現温度に重要な役割を果たすことを意味しており、デバイスの実用化に重要な室温動作に向けた重要な知見となる。

  • 土水連成三次元弾塑性有限要素解析を用いた杭基礎一体型鋼管集成橋脚の耐震性能評価

    複数の鋼管と杭を直接つないだ新しい橋脚基礎は、従来型と同等以上の耐震性能を小型模型の実験で確認されました。今後、実際の地震の揺れ方に近い条件での数値解析を行い、この構造の特徴や安全性をさらに詳しく評価し、より合理的な橋脚設計につなげることを目指します。

  • 2007年新潟県中越沖地震による軟弱粘土の地震後長期沈下に関する研究

    2007年の中越沖地震で、柏崎市新橋地区の軟弱粘土層に長期沈下が発生しました。調査により、この粘土は構造が発達し圧縮性が高く、地震後の水圧上昇と圧密の遅れにより沈下しやすいことが判明。数値解析で地盤挙動を再現し、将来の沈下予測に有用な知見を得ました。

  • 針からの滴下における超流動ヘリウム4の振動運動の欠如

    懸垂液滴(ぶら下がった滴)は日常生活にありふれて存在するが、そのダイナミクスは完全には理解されていない。我々はこれまでに超流動(粘性を失った液体)ヘリウムの懸垂液滴の滴下周期が離散化する(滴下間隔が飛び飛びの値を取る)という超流動特有の現象を発見していたが、本研究では針の先端から液滴がほとんど残らずに落ちる場合には滴下周期の離散化は起きないことを発見し、そのメカニズムを明らかにした。

  • Electrochemical CO₂ reduction reaction catalytic activity of zirconium nitrides synthesized by the urea-glass route using ZrCl₄ as a raw material

    再生可能エネルギーの余剰電力を用いてCO₂を有用な化学物質へ変換する、電気化学的CO₂還元反応(CO2RR)触媒の開発が注目されている。本研究では、新規CO2RR触媒として、”Urea-glass法”によってZrNナノ粒子-カーボン複合体を合成した。CO2RR評価によって、COの生成に加え、競合する水電解反応の副生成物である水素も発生することが示された。

  • CO₂メタン化反応用Ru-doped Ni/CeO₂触媒の活性表面構造の理解

    CO₂を再エネ由来水素と反応させ、有価物に変換できれば、脱炭素社会実現に貢献します。これまでに我々は、Ni系触媒でCO₂をメタン(都市ガス主成分)へ効率よく変換できることを示してきました。本研究では、化学工学・計算化学・物理の知見を結集し、開発触媒表面の構造を明らかにしました。開発触媒の更なる高性能化につながる知見です。