Projects

  • 物体の沈下運動観測による固体4Heの量子塑性と超固体性の探索

    固体ヘリウムは量子固体と呼ばれ、強い量子効果を受けて容易にかつ急速に変形するなど、特異な振る舞いを見せる。本研究では固体ヘリウム中を沈み込む物体の運動を精密に観測することで、固体の中の欠陥に期待される局所的な超流動流(粘性のない液体の流れ)の存否をはじめとする、量子固体特有の性質として期待される新奇な塑性(非可逆な変形)現象と、固体と超流動が共存した超固体性の探究を行う。

  • 骨梁衝撃強さとマイクロアーキテクチャに基づく海綿骨動的強度特性の発現機序

    骨粗鬆症では軽微な衝撃で海綿骨部位に骨折が多発する。骨量だけでなく骨梁の衝撃強さとマイクロアーキテクチャが動的強度を決めると仮定し、これを実験的に解明することで骨折リスクの診断・制御を目指す。

  • 生体骨模倣多孔質構造による衝撃吸収・耐久性に優れた3Dプリント可能な頭部保護部材の開発

    生体内で力学的に最適化された生体骨構造に基づき発明した海綿骨模倣構造を用いて、繰り返し衝撃も吸収可能な優れた衝撃吸収・耐久性を持つ3Dプリント可能な新しい頭部保護部材を開発する。身体保護具や精密機器輸送用緩衝材にも展開できる。

  • 超流動滴下系が見せる新奇な連続時間結晶性の解明

    古典粘性流体の滴下周期はカオスの影響で幅広く分布するのに対し、超流動4He液体の滴下周期は流入量が変化しても整数で指定される一定値に離散化した。この頑強な離散化が連続時間結晶の実現であることを、流入量相図、温度相図、壁形状と次元性、時間領域フォノン励起などの観点から明らかにする。

  • 精密制御触媒で実現するCO₂からのBTXワンパス合成

    CO₂資源化はカーボンニュートラル達成に不可欠であり、なかでもBTX(ベンゼン・トルエン・キシレン)は、脱化石社会における重要な基礎化学品です。本研究では、東京大学、北海道大学、出光興産株式会社のこれまでの共同研究成果を活用し、触媒構造を原子レベルで精密に制御します。これにより、CO₂からのBTXワンパス合成を可能とする工業応用に耐える触媒プロセスの確立を目指します。