Year: 2025
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深層学習を用いた衝撃弾性波法によるコンクリート中のひび割れ検出
コンクリート構造物における内部ひび割れ検出を目的として、インパクトエコー法にAIを統合した手法を提案している。FFTデータを用いた教師あり深層学習により損傷レベルを分類するとともに、実構造物への適用を考慮し、オートエンコーダによる教師なし学習により、教師データの構築を不要とした損傷検知を可能とした。
Jeero Pandum, 橋本勝文, 杉山隆文, Wanchai Yodsudjai
フッ素系難燃剤の難燃性能に対する流れの滞留時間の影響:CH₂F₂とCH₄の吹き消え限界の比較
本研究では、微小重力環境下において ETFE に代表されるフッ素樹脂の可燃性が増大する要因を明らかにすることを目的として、ハイドロフルオロカーボン(HFC)燃料および炭化水素(HC)燃料の燃焼特性を詳細化学反応の観点から解析した。その結果、CH₂F₂ は CH₄ と異なり、吹き消え限界の酸素濃度に対する感度が極めて小さいことが示された。CH₂F₂ 火炎では火炎温度が低く、H および OH ラジカルの生成が抑制されており、これは HF 生成経路が支配的となることでラジカル連鎖反応が阻害されるためである。一方、CH₂F₂ は吹き消えを起こしやすい特性を有するものの、高い断熱火炎温度を維持するため、十分な滞留時間が確保されれば低酸素濃度条件下でも燃焼が成立することが明らかとなった。
土壌・フルボ酸画分・粘土腐植複合体の固体-励起蛍光マトリクス分光法:凝集に伴う蛍光極大のレッドシフトに関する考察
土壌中の有機物(腐植物質)分析に必須なアルカリ抽出操作によるアーティファクトが問題視され、抽出に基づく腐植物質研究の正当性が揺らいでいる。本研究では腐植物質標準試料および粘土との複合体に対し、非抽出・非破壊な固体-励起蛍光マトリクス分光法(SPF-EEM)を世界で初めて適用し、蛍光極大波長が溶液・複合体・凝集体などの状態に応じてシフトしうることを見出した。
中屋佑紀、廣瀬貴志、田森龍一、藤嶽暢英、中嶋悟、山村寛、佐藤久
プラズマ支援水電解反応による水素生成技術の開拓
プラズマと水が接触する電解反応である“接触グロー放電”では、ファラデー効率が1を超える現象が報告されているが、その反応機構は未解明である。水中に安定な直流プラズマを生成するプラズマ駆動電解法を開発し、通常の電解と比較して水素発生量が著しく増加する現象のメカニズムを解明し高効率な水素製造技術の確立を目指す。
科学研究費助成事業 挑戦的研究(開拓) 2025.6.27~2029.3.31
空気中における有機リチウム化合物の生成と応用のための金属リチウムのメカノケミカル活性化
本研究では、ボールミルという粉砕機を⽤いることで実験操作を簡便化し、空気下・室温で有機溶媒をほとんど使⽤せずに、有機リチウム試薬を調製し、有機合成に利⽤することに成功しました。具体的には、ボールミルで活性化された⾦属リチウムが、迅速に有機ハロゲン化物と反応し、有機リチウム試薬を⽣成することを⾒出しました。
近藤 恵祐, 久保田 浩司, 伊藤 肇
The Detail Matters: Unveiling Overlooked Parameters in the Mechanochemical Synthesis of Solid Electrolytes
メカノケミカル合成前に試薬を乳鉢と乳棒で短時間手混合するだけで、固体電解質の性能が劇的に向上。
手混合により結晶化挙動が変化し、固体電解質のイオン伝導度が最大で1桁向上。
この発見は、効率的・論理的な新規電解質材料の探索、ひいては全固体電池開発の加速に繋がる。Abdulkadir Kızılaslan, Mustafa Çelik, 藤井 雄太, 黄 錚, 森吉 千佳子, 河口 彰吾, 廣井 慧, 尾原 幸治, 安藤 真理子, 忠永 清治, 大野 真之, 三浦 章
課題「次世代半導体微細加工の基盤技術研究開発」内の「レーザープラズマ計測とEUV計測技術開発」
EUV露光に関連する最先端の技術を有する機関と人材を結集し、次世代半導体技術の更なる発展に不可欠とされる革新的基盤技術の研究開発プロジェクトが2025年4月に始動した(全体の研究代表者は理研の緑川克美特別顧問)。研究課題は主に、新規レーザー、EUV用ミラー、後工程用レーザー微細加工技術の開発となる。この中で富田はレーザーで生成されるEUV光源用プラズマの計測と最適化技術の開発を担います。
富田 健太郎, 緑川 克美
経済安全保障重要技術育成プログラム(Kprogram) R7.4.1~R9.3.31
培養からの脱却による培養困難なウイルスの浄水処理性評価法の創造
本研究は、浄水処理性が全く分かっていない、ノロウイルスなどの「培養困難な」ウイルスの浄水処理性を明らかにするものである。本研究では、遺伝子組換技術によりウイルス外套タンパク粒子を作製し、そこに非ウイルスベクター作製技術を応用して外来遺伝子を封入し、これを浄水処理実験に適用することにより、培養に頼らない処理性評価法を創造する。
松下 拓, 白崎 伸隆
科学研究費助成事業 基盤研究(A) R7.4.1~R10.3.31
パーム油製造廃棄物を用いた Bio-CNG 製造のための発酵 プロセスおよび CO₂選択吸着剤の開発
本研究はマレーシアのパーム油産業から排出される副産物であるパーム油廃液および空果房(くうかぼう)を有効活用し、再生可能エネルギーであるBio-CNG(バイオ圧縮天然ガス)の生産と精製を高度化することを目的とする。具体的には、日本側は嫌気性消化プロセスの開発および運転支援に加え、微生物群集構造の解析や機械学習を活用したデータ駆動型モデリングを行い、プロセスの安定化やCO₂吸着材性能の迅速かつ精密な最適化に貢献する。マレーシア側は空果房の前処理条件や発酵条件の最適化、空果房由来バイオ炭を用いたガス分離技術の開発・評価を担当する。両国のチームによる共同研究を通して、マレーシアにおける脱炭素型エネルギー社会の実現に向けた再生エネルギー技術基盤の構築が期待される。
押木守、アデリン・セ・メイ・ チュア
科学技術振興機構(JST) 日ASEAN科学技術・イノベーション協働連携事業(NEXUS) 国際共同研究 2026.1〜2028.12
コンクリート中の鉄筋腐食の検出を目的とした犠牲陽極材を用いたMEMS環境振動センサ
本研究は、MEH技術を用いたMEMS型監視システムにより、RC構造物における塩害による腐食の起こりやすい領域を検出する手法を提案するものである。犠牲陽極金属板をデバイスの一部に組み込むことで、自立発電による鉄筋腐食の進行を検知可能とし、外部電源を必要としない自己駆動型モニタリングを実現する。
Nicharin Nithimethaporn, 橋本勝文, 三屋博幸, 芦澤久幸, 石黒巧真, Wanchai Yodsudjai